金沢を大好きな市民の一員として、今だからこそ近場を旅するローカルツーリズムを楽しんでみて欲しいと思いこの記事を書きました。
※記事は2020年10月時点で執筆しました。できるだけ新しい情報をと思っていますが、最新の営業時間や料金は直接各施設へお問い合わせください。検温や手洗い、マスク着用などのご配慮の上、地元観光を楽しみましょう^^
もくじ
1.金沢の基本情報
2.今こそ訪れたい金沢定番スポット
2-1.近江町市場
2-2.兼六園
2-3.金沢城公園
2-4.ひがし茶屋街
2-5.にし茶屋街
2-6.金沢21世紀美術館
2-7.長町武家屋敷跡
2-8.尾山神社
3.定番スポットを訪れた後には
3-1.主計町茶屋街
3-2.石川県立美術館
3-3.寺島蔵人邸
3-4.鈴木大拙館
3-5.石川県庁舎展望ロビー
3-6.金沢港クルーズターミナル
3-7.石川県金沢港大野からくり記念館
3-8.ヤマト醤油味噌「糀パーク」
4.体験しないのはもったいない!金沢おすすめグルメ
4-1.寿司や魚介類
4-2.ご当地グルメ
5.街中定番か、郊外ドライブか|モデルコースをご紹介
5-1.街中定番モデルコースA
5-2.街中定番モデルコースB
5-3.郊外ドライブコース
6.まとめ
1. 金沢の基本情報
加賀百万石の城下町の歴史を持つ金沢市。名勝・兼六園をはじめ武家屋敷や茶屋街など古くからの趣ある街並みに、工芸やアートなど見どころもたくさん♪そんな金沢は、中心地を歩いて回れるコンパクトさと、郊外をドライブする楽しさ、両面が楽しめます。
2. 今こそ訪れたい金沢定番スポット
金沢ローカルツーリズムで、今こそ訪れたい定番スポットを、一つずつご紹介していきます。北陸新幹線で一挙に訪れる人が増えた感のある定番スポットですが、近隣に暮らしていると案外訪れる機会は少ないもの。今訪れることで魅力を再発見できるかもしれませんよ。
2-1. 近江町市場
近江町市場は言わずとしれた「金沢市民の台所」として古くから親しまれる市場です。観光地として有名になってから、むしろ地元の人の足が遠のくのでは?そんな懸念がありましたが、鮮度の良い魚介類や四季折々の野菜を求める料理人さんをはじめ、地元の方が日常使いの食材を買う姿は消えていませんよ。
近江町市場は2021年に開場300年を迎えるとされますが、近江町市場の前身となった市場や商店は加賀藩初代藩主・前田利家が金沢城に入城した約400年前にはすでに存在していたというから、その歴史に驚きます。
そんな近江町市場には、鮮魚店をはじめ青果店・精肉店・日用品店まで、総勢約180店もの店舗がひしめき合っています。特に「鮮魚通り」には鮮魚店が並んでおり、活気ある雰囲気ですし、色とりどりの加賀野菜が並ぶ青果店も人気があります。海鮮丼や寿司店をはじめとした飲食店も43店舗(2020年3月時点)ありますので、市場の中の魚介や定食も楽しめますよ。
個人的オススメの定食屋さんは大友家さん。地元の素材たっぷりの定食を良心的な価格で提供されていて、市場で働く方にもファンが多いんですよ。豆の焙煎も担う東出珈琲店さんの香り高いコーヒーや手作りプリンも外せません。食べ歩くなら、生牡蠣やボタンエビも良いのですが、できたら金沢らしい「どじょうのかば焼き」や豆腐しば田さんの出来立ての豆乳などもいかがでしょうか。
金沢駅からは停留所2か所程の距離にあり、バスでも徒歩でも問題なくアクセスできますよ。見学だけではなく、ぜひ実際に市場でのお買い物も楽しんでみてくださいね。
2-2. 兼六園
「兼六園」は岡山の「後楽園」、水戸の「偕楽園」と並んで日本三名園のひとつに挙げられ、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では最高ランクの三つ星を獲得した、国の特別名勝です。「ことじ灯籠」や「唐崎の松」が配置された園内は約11.4ヘクタールもあり、広大な敷地をゆっくり散策する中で四季折々の美を存分に堪能できるでしょう。お花見の時期には、市民に嬉しい夜間のライトアップイベントなども開催されています。雄大な松のみならず、せせらぎや苔まで、造園の技を凝らした職人芸が楽しますよ。
2-3. 金沢城公園
金沢城は天正8(1580)年に築城開始され、天正11(1583)年に加賀初代藩主・前田利家が入城してから本格的に築城されました。その後幾度となく火災に見舞われ焼失しましたが再建され、2008年には国の指定遺跡として認定されています。園内の菱櫓(ひしやぐら)・五十間長屋(ごじっけんながや)・橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)以外は無料で観覧できますし、石垣好きの方、建築に関心のある方には歴史を感じながらの散策ができます。春には桜の咲き誇る様子がとても見事ですよね。
2-4. ひがし茶屋街
ひがし茶屋街は江戸時代より続く花街で、出格子や石畳が続く趣ある街並みは国の「重要伝統的建造物群保存地区」にも指定されています。昼は散策を楽しむ観光客で賑わいますが、夜は地元の旦那衆がお茶屋さんで芸妓さんとお酒を酌み交わす、良い時代の空気を残しています。伝統建築の雰囲気を楽しめるお洒落なカフェや雑貨店、地元の作家さんの工芸品を取り扱うセレクトショップも並んでいますから、日中散策するのにもぴったり。広見から通りを一つ奥に入ると、東山菅原神社さんや金沢五社のひとつである宇多須神社さんがありますので、気持ち新たに参拝をしてみては。狛犬の意匠も、他の神社とはちょっと異なりますので、目を向けてみてくださいね。神社のほど近くには、当店の【ヤマト醤油味噌 東山直売所】がありますよ。寝かせ玄米®︎とお味噌汁のヘルシーなランチや、名物の醤油ソフトクリームで一息付いていってくださいね。
2-5. にし茶屋街
にし茶屋街は「ひがし茶屋街」「主計町茶屋街」と並ぶ金沢三大茶屋街の一つです。中でも「にし茶屋街」は今でも一見さんお断りのお店が多く、三大茶屋街の中で最も多くの芸妓さんが活躍しています。お茶屋は「一見さんお断り」の文化を引き継いでいるので紹介なしでは入れませんが、通りを散策しているだけでも稽古中の三味線や太鼓の音色がどこからともなく聴こえてくる街です。女性の手土産に喜ばれる甘納豆かわむらさんや、伝統の落雁の諸江屋さんの本店がありますので、金沢らしいスイーツを味わいたいならぜひにし茶屋街を訪れてみませんか。
2-6. 金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館は、現代アートを専門に取り扱った美術館でコレクションは全国でも有数です。特に恒久展示作品の一つ、レアンドロ・エルリッヒ作の《スイミング・プール》(通称:レアンドロのプール)はプールの内側にいられる不思議な感覚を味わえます。妹島和世+西沢立衛 / SANAAの手掛けた建築空間は明るく、どこを切り取っても写真映えしますよね。展覧会チケットを購入するとプールの内側に入れるので、ぜひ体験してみてくださいね。近隣には、私設美術館のKAMU kanazawaさんがあったり、六本木から国立博物館の工芸館が移転してくるなど、街の中心地はアートを味わえる空間が広がっています。
2-7. 長町武家屋敷跡
長町武家屋敷跡は、昔ながらの土塀や石畳の通りに武家屋敷が立ち並ぶ、藩政時代の面影が今でも色濃く残る地域です。生活用水も兼ねる鞍月用水沿いには小料理店やお洒落なカフェが立ち並びます。「武家屋敷跡 野村家」はこの界隈で唯一、一般公開されており、格式ある建築と風情ある庭園の調和が見事です。
2-8. 尾山神社
加賀初代藩主・前田利家と正室お松の方を祀る「尾山神社」は、地元民にも愛される由緒ある神社で初詣の際などは多くの市民が訪れます。和漢洋の3種の建築様式が用いられた「神門」は国の重要文化財にも指定されており、上部にはめ込まれたギヤマン(江戸時代のカットガラス)が華やかな建造物です。歴史を感じ、建築を眺めながら参拝してみては。 広葉樹が周囲を囲んでおり、どんぐりを拾う家族連れも見られるんですよ。市民の暮らしに溶け込んでいる場だと思います。
3.定番スポットを訪れた後には
続いて定番とはまた違う魅力を持つエリアについてご紹介します。人混みを避けられて、日常の静かな空気を味わえます。
3-1.主計町茶屋街
ひがし茶屋街にほど近い「主計町茶屋街」は、浅野川沿いに茶屋と桜の木が並ぶ美しい景観が魅力です。お鍋の名店あり、美味しいものを知っている人が集うお寿司屋さんや料理屋さんあり。どのお店も凛とした設えで佇んでいる、一連の軒並みが素敵ですよ。
裏道に入ると昼間でも薄暗い石段が続く「暗がり坂」や、作家・五木寛之が命名した「あかり坂」があり、ひがし茶屋街とはまた違った雰囲気が楽しめます。散策だけではなく、ぜひお店を予約して訪れたいものです。
3-2.石川県立美術館
「石川県立美術館」では県内の工芸品を中心に、日本画・油彩画・彫刻に至るまで幅広い美術作品を展示しています。特に京焼の開祖ともいわれる、野々村仁清 作の《色絵雉香炉(いろえきじこうろ)》は歴史的にも貴重で、国宝にも認定されていますから、図鑑などで一度は目にしたことのある方も多いはず。しかし実物はさすがの雰囲気を持っています。ぜひ生でご覧になって欲しいもの。
兼六園や金沢21世紀美術館からも、坂を上がって徒歩圏内ですのでぜひ足を運んでみてください。
パティシエの辻口さんの手掛けるケーキ店、ル・ミュゼ・ドュ・アッシュではここだけの日本茶とスイーツのペアリングコースが楽しめます。
3-3.寺島蔵人邸
ひがし茶屋街のある橋場町にもほど近い「寺島蔵人邸」は、加賀藩の武士・寺島蔵人のお屋敷で、江戸時代の中級武家屋敷の様子が家屋、土蔵、土塀および庭園からわかる貴重な建築物です。春はツツジ、初夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の景色が楽しめる庭園は、とても風情があります。
3-4.鈴木大拙館
鈴木大拙館(すずきだいせつかん)は、金沢市出身の仏教学者である鈴木大拙に関する施設です。無駄のないミニマルな建築は、思索の場とすることを目的に設計されているそうで、モノトーンの色調と水を配した静謐な空間です。館内の所々に鈴木大拙の言葉を探しながら館内を歩いているうちに、集中が高まっていることに気づきますよ。建築設計は谷口吉生氏が手掛けました。建築や禅・哲学思想に関心のある方にはぜひおすすめしたい施設です。
3-5.石川県庁舎展望ロビー
ここからは車のアクセスになります。金沢駅から金沢港に向かう途中にある「石川県庁」では、19階展望ロビーを入場無料で開放しています。全方位ガラス張りの窓からは地上約80mから金沢の景色を一望でき、天気が良ければ白山や立山を拝むこともできるかもしれません。金沢市のまちづくりの条例のおかげで周囲には高層ビルもなく、眺めのよい空間は気分をリフレッシュさせてくれます。石川県庁舎の目の前は、遊具のある公園と広々とした芝生が広がっています。小さなお子様連れで、車で金沢観光のときには、子どもの息抜きを兼ねて休憩に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。無料駐車場があるのも車旅行にはポイントが高いところです。金沢駅からバスでもアクセス可能ですが、自家用車かレンタカーを活用すると良いスポットです。
3-6.金沢港クルーズターミナル
金沢港のあたらしい海の玄関口として生まれたクルーズターミナル。全面ガラス張りの海側からは日本海を望むことができます。市民に向けて、毎週のようにコンサートイベントが開催されているのも嬉しいところ。夜にはライトアップが楽しめるので、これまでは釣りのためだけだった金沢港に、ゆったりと風景を見てくつろげる場が誕生したと思います。広々とした2階では操船シミュレーターの体験ができますし、メープルハウスさんが運営する「海の食堂 ベイ・アルセ」でソフトクリームを購入してテラスで食すのも気持ち良いですよ。駐車場は無料ですが、混み合う場合があるので時間の余裕を持ってお立ち寄りください。
3-7.石川県金沢港大野からくり記念館
金沢港の先端に位置する「大野からくり記念館」は、金沢市大野町に住んだ幕末のからくり師・大野弁吉の発明品を紹介しているミュージアムです。大野弁吉は享和元(1801)年に京都に生まれ、20歳のころ長崎にて理化学や医学など多くの学問を習得し、その後は当時最先端の科学を駆使して様々な発明品を生み出しました。大野弁吉が手掛けた「からくり」の中でも有名な「茶運び人形」が動いている現物を見られますし、仕掛けをうまく工夫しないと開かない小箱や木組みのパズルなど、思わず大人も夢中になってしまう現代のからくり小物がたくさん置かれています。駐車場は無料ですし車のアクセスも良好。ヤマト・糀パークからは徒歩圏内ですので、ぜひ立ち寄ってみてください。
3-8.ヤマト醤油味噌「糀パーク」
手前味噌ですが、当店「糀パーク」のご紹介も。金沢市大野町は、江戸時代に加賀藩が醤油醸造を奨励したため約400年も醤油醸造の歴史があり、日本全体でも醤油五大産地の一つとされています。金沢の市内ですが、市街地とは違う昔ながらの空気を残しているのが、大野町です。ヤマト醤油味噌は、1911年に創業した「大野醤油」の蔵元の一つで、醤油のみならず、加賀味噌、糀、玄米甘酒などをつくって、発酵食文化で豊かな食生活のお役に立つことを目指しています。
「糀パーク」に訪れると、糀(麹)から作られた発酵食品を、五感を使って楽しく学んでいただけますよ。スタッフによる糀パークツアーや、みそぼーる作りはご予約不要で当日お越し頂いてからもご利用いただけます。みそ汁飲み比べ(要予約)などの体験もできます。
糀パーク内の商品ルーム「ひしほ蔵」には、魚を美味しく食べられる甘口醤油(大野醤油)や発酵食品の玄米甘酒などこの地域ならではのお土産も手に入れられます。お買い物の前に味見ができるところも蔵元の直営店ならでは。「思った味と違う」なんて失敗もありませんね。お醤油の味比べができますから、お刺身に合うきりっとした生醤油から、煮物用の甘口醤油、プロの飲食店が使っている万能タイプまで、幅広い味わいの大野醤油を試すことができますよ。
「発酵食美人食堂」では、魚介と野菜を中心に季節の食材を、当地の醤油・味噌・甘酒・糀などの発酵食品で調理し、寝かせ玄米(R)、具沢山のお味噌汁を味わえます。メニューは月がわりなので、季節ごとの食材の使い方も知ることができますね。「発酵食美人食堂」は会員限定(当日入会可能)、予約制でランチのみの営業です。
4.体験しないのはもったいない!金沢のおすすめグルメ
海の幸を生かしたお寿司屋さんからボリュームたっぷりのお店まで、この機会にぜひ新しい魅力的なお店を開拓してみてはいかがでしょうか。
4-1.寿司や魚介類
金沢といえば新鮮な魚介類のイメージがあって、ノドグロが有名になりました。金沢には、近隣の金沢港、七尾、輪島、能登、富山湾から揚がる新鮮な魚介類が、中央市場や近江町市場を通して身近に手に入るという良好な条件が揃っていますので、回転寿司さんからカウンターのお寿司屋さんまで、地元のお店であれば間違いなくおいしいものを堪能できますよ。
金沢の食材といえば、甘エビ、蟹、ブリやノドグロが人気ですが、地引網で獲れる鮮度のよいカレイやイワシ、アジ、ハタハタなどのお魚も長く地元で愛されるだけの美味しさがあり、大衆魚だと言っても侮れません。小豆貝、バイ貝、トリ貝、七尾湾の赤西貝、牡蠣などの貝も豊富です。地元で愛されるお店をご紹介します。
【グルメ系回転寿し】
金沢市民にはおなじみ、「もりもり寿し」さん、「きときと寿し」さん、「すし食いねえ!」さん、「金沢まいもん寿司」さんたち、地元の回転寿し屋さん。市民が大好きな味が揃っています。回転しているレールからネタを取らず、タッチパネル方式で直接職人さんに握りを注文するのが金沢式で、いまや全国に普及しつつあるようです。各店が厳選したネタと職人さんの技がリーズナブルに楽しめますよね。地元民なら、私が行くのはココ!というお店があるはず^^
【宝生寿し】
大野町には、カウンターとお座敷で楽しめる素敵なお寿司屋さんがありますよ。「宝生寿し」さんは、港町だからこそ味わえる新鮮な魚介が人気の老舗寿司店です。古民家をリノベーションした店舗には格子窓が設けられ、重厚的で伝統ある雰囲気を醸し出しています。コース料理は3,300円(税抜)から、平日ランチは1,700円(税抜)から楽しめます。港町の雰囲気と共にお料理を楽しんでくださいね。
【厚生食堂】
金沢港近く「いきいき魚市」奥に位置する「厚生食堂」は、元々は金沢港の船員達のための食堂でしたが、現在では広く一般の方にも開放されています。新鮮な魚介を使った「近海フライ定食」や「メギスフライ定食」は魚好きも頼みたくなるメニューです。
金沢でもメジャーになった「海鮮丼」は、ちらし寿しを参考に、北日本で発祥したと言われています。新幹線開業までは、金沢でもほとんど見かけませんでした。若い読者さんには、海鮮丼=金沢らしいお料理ではない、と歴史も知っていただいた上で楽しんでいただけたらと思います。お店のイチオシのお刺身盛り合わせをお願いするのが、一番のお値打ちで、オススメです。
4-2.ご当地グルメ
金沢のご当地グルメとして雑誌でもよく紹介されています。有名なメニュー3点は、もちろん全部召し上がったことはありますよね?もし未トライのお品があれば、ぜひ今こそ試してみませんか。
【金沢カレー】
金沢カレーは通常のカレーに比べてルーが黒っぽく、味も濃厚なのが特徴で、学生から社会人まで広く愛されていますよね。付け合わせにはキャベツの千切り、上にはトンカツが乗っているのが定番で、首都圏や関西にもフランチャイズ展開しているお店もあり、地元に留まらない人気もあります。有名なお店には「インデアンカレー」「カレーの市民アルバ」「カレーのチャンピオン(通称チャンカレ)」「ターバンカレー」「キッチン・ユキ」「ゴールドカレー」「ゴーゴーカレー」(敬称略)が挙げられます。つい、クセになってしまうのはどうしてなのでしょうか。
【ハントンライス】
ハントンライスとは、オムライスの上にエビフライや白身魚フライを乗せ、ケチャップとタルタルソースをかけたボリュームのある洋食メニューです。お店によってフライの魚の種類が異なったり、魚フライの代わりにトンカツが乗った「カツハントン」が提供されていたりします。
【金沢おでん】
金沢おでんの定義としては「材料に地元・金沢の食材を使用している」「年中食べられる」(冬だけではない)のふたつが挙げられます。評判のおでん屋さんは、新鮮な魚介類からお料理まで揃っていて、とても充実した居酒屋さんですよ。金沢おでんを提供するお店に直接訊いたところ、醤油は必ず地元金沢の「大野醤油」を使うそう。出汁やおでんの具材には細かいルールはあまりなく各店が工夫を凝らしていますが、「赤巻(赤白の渦巻き状のかまぼこ)」や「バイ貝」「源助大根(煮崩れしにくい、甘みのある大根で、伝統の加賀野菜の一つ)」「えびしんじょ(えびの練りもの)」「車麩」などが共通する具材です。
本当の常連さんにだけコッソリ提供していた香箱蟹(雌のズワイ蟹)のおでん「カニ面」が近年テレビ番組で取り上げられて全国的に有名になりました。
5.街中定番か、郊外ドライブか|モデルコースをご紹介
5-1.街中定番モデルコースA
1.金沢駅 東口 鼓門
金沢の伝統芸能である加賀宝生の鼓をイメージした2脚の柱と、ガラスのドーム構造は鼓をイメージした木材とガラスを合わせたドーム構造です。金沢駅は世界で最も美しい駅14駅の1つに選出されています。ご友人同士でも、金沢駅で待ち合わせしてスタートするのが動きやすいかと思います。
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2.近江町市場
金沢駅から早速、近江町市場へ。バスでも徒歩でもアクセスできますよ。ひがし茶屋街や、道中の尾張町で食事を済ませるつもりだと安心。近江町市場は魚市場ならではの活気がありますので、見学だけではなくぜひお買い物してみるのもオススメですよ。地酒を買うなら「酒の大沢 近江町市場店」さんの品揃えが圧巻です。
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3.ひがし茶屋街
【国指定重要文化財 志摩】
「志摩」はひがし茶屋街が設立された文政3(1820)年に建てられ、その後手を加えられることなく現代にまで残っているお茶屋です。箔一さんでは映える金箔ソフトクリームも楽しめますし、町家建築空間で加賀棒茶で一服できる茶房一笑さんも素敵です。
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【ヤマト醤油味噌 東山直売所】
手前味噌Part2で、当店のひがし茶屋街の店舗をご紹介。本店まで行けなくとも、調味料や発酵食品などを試食できますし、寝かせ玄米®︎とお味噌汁のヘルシーなお味噌汁定食や名物の醤油ソフトクリームが楽しめます。ひがし茶屋街は、ランチ時にはジューシーな親子丼が美味しいちょう吉さんや、洋食なら自由軒さん、とどろき亭さんなど充実していますので、昼食はこのタイミングでひがし茶屋街で取るのがオススメです。
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4.兼六園
食後の散策は兼六園と金沢城址公園へ。兼六園は約11.4ヘクタールもありますので、時間の余裕に応じて広大な敷地をゆっくり散策して堪能するのも良いですし、「ことじ灯籠」や「唐崎の松」をピンポイントでみても良いでしょう。
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4.金沢城址公園
菱櫓(ひしやぐら)、五十間長屋(ごじっけんながや)、橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)などが、古絵図や古文書などをもとに忠実に再現されています。歩き疲れたら園内の茶屋で一休み。
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5.金沢21世紀美術館
企画展は午後6時まで開催しています。並んで時間ロスしないよう、あらかじめネット予約でチケットを入手しておくのがオススメです。日本でも有数の現代アートのコレクションや建築をゆっくり楽しみましょう。
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6.お好みの飲食店での夕食
今だからこそ、地元の素材を手間暇かけて提供する飲食店さんでお食事を楽しんでみては。素晴らしい腕の料理人さんがいらっしゃいます。全国から食通が金沢を訪れる理由がわかりますよ。
5-2.街中定番モデルコースB
街中を中心にめぐるモデルコースの2つ目はこちら。金沢駅集合ではなく、目的地に現地集合してスタートしたいときにオススメです^^
1.兼六園
あえての早朝に兼六園を楽しめるのは、近くに住んでいるからこその贅沢かもしれません。早朝は散策に気持ち良く、さらになんと無料で入園できますよ。天候が許すようでしたら、ぜひお試しくださいね。
【兼六園 早朝開園時間】
3月5:00~(6:45)、4月~8月4:00~(6:45)、9月~10月中旬5:00~(6:45)、10月中旬~10月31日5:00~(7:45)、11月~2月6:00~(7:45)(最新情報は直接お問い合わせください)
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2. 朝食(兼六園から近江町市場方面へ向かうなら、東出珈琲店さん。せせらぎ通りのひらみぱんさんもモーニングをしていますよ♪)
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3.寺町寺院群
金沢三寺院群でも約70もの寺社が集まり最大の寺院群。“静音の小径(しずねのこみち)”とも呼ばれ、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
【妙立寺(忍者寺)】
妙立寺は加賀藩主・前田利常によって創建された寺院です。忍者がいたわけではないのですが、実際に訪ねるとその複雑な構造や仕掛けを見ると、忍者寺という名前がぴったりだと納得。加賀藩が襲撃された際に、敵が金沢城に向かってくる途中で迎え撃つことを想定した構えとなっています。見学には予約が必要なので注意してください。
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4.にし茶屋街
お洒落なカフェや和菓子の老舗が立ち並びます。ここだけでしか買えないのが甘納豆かわむらさんの甘納豆。なかなか手に入らないので、ご家族のお土産にも喜ばれるのでは。老舗和菓子店 諸江屋さんの本店もあり、風情のある町並みでスイーツの幸せな時間を過ごしては^^
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5. 谷口吉郎・吉生記念金沢建築館
建築とまちづくりをテーマとした「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」へ。日本を代表する建築家の一人である谷口吉郎氏の住居跡に、谷口吉生氏の建築設計により建てられました。にし茶屋街から徒歩約5分ほどとアクセス良好です。
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6.昼食
大拙館の前に腹ごしらえ。徒歩圏内には片町、大工町があり、ハントンライスの老舗のグリルオーツカさんをはじめ、徒歩圏内に選択肢が多いですよ。
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7.鈴木大拙館
展示自体はコンパクトながら、ゆったり時間に余裕を持って訪れていただきたい、思索を深めるのにぴったりな空間です。静かな水面に映る建築は写真撮影にも最適。
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8.尾山神社
鈴木大拙館から、四校記念館や中央公園を通って、尾山神社へ。清々しい気持ちで散策できますよ。
5-3.郊外ドライブコース
金沢港・大野のあたりへはドライブで足を運んでみるのもおすすめします。観光地ではない普段着の金沢を味わえますよ。なお、バスをご利用の場合は、北鉄バス 中橋バス停から 大野港行きへご乗車ください。帰り道のバスの本数が限られていますので、北鉄バスのアプリをあらかじめダウンロードしておくのがオススメです。
1.ドライブで金沢港方面を目指して出発!
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2.いきいき魚市
金沢港に隣接した市場で、ここにしか並ばない鮮度の良い魚介が直接購入できます。金沢港で水揚げされた魚はもちろん、能登や富山湾で獲れた魚についても金沢港に集まり、競りを経て市場に並びますので、最も漁師に近い流通経路の一つと言えるでしょう。ここから関西や築地市場にも発送しており、新鮮さを求めて足繁く通う市民も多いローカルな市場ですよ。
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3.ヤマト醤油味噌「糀パーク」
市街地とは違う昔ながらの空気を残しているのが、大野町です。五感で発酵食品を体験できる「糀パーク」は、金沢の食を楽しく学べる場所でもあります。スタッフによるツアーや、糀手湯の体験は、予約不要で参加できますし(無料)、みそぼーる作りやみそ汁飲み比べ(要予約)などの体験もできます。
糀パーク内の「発酵食美人食堂」では、魚介と野菜を中心に季節の食材を、当地の醤油・味噌・甘酒・糀などの発酵食品で調理し、寝かせ玄米(R)、具沢山のお味噌汁を味わえます。メニューは月がわりなので、季節ごとの食材の使い方も知ることができますね。「発酵食美人食堂」は会員限定(当日入会可能)、予約制でランチのみの営業です。金沢訪問の前に、予約フォームやお電話でお気軽にお尋ねください。
11時からの糀パークツアーに参加して手湯を楽しみ、11時40分から「みそぼーるづくり体験」、12時から発酵食美人®︎ランチと醤油ソフトクリームと、盛りだくさんで楽しめるスポットです。食後は大野町を散策するのもオススメですよ。
「和食以外が食べたい」ということもありますよね。そんなときには、ヤマト醤油味噌から歩いて2分程度の、大野湊食堂さんがオススメ。名物の大野醤油ラーメンに、店主の趙さんオススメのチャーハンや餃子など、町中華が楽しめますよ。川に面した店舗のすぐそばには漁船が連なる、大野町ならではの中華屋さんです。
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4.大野からくり記念館
金沢港の先端に位置する「大野からくり記念館」は、金沢市大野町に住んだ幕末のからくり師・大野弁吉の発明品を紹介しているミュージアムです。大野弁吉が手掛けた「からくり」の中でも有名な「茶運び人形」が動いている現物を見られますよ。無料駐車場もありますし、ヤマト・糀パークからは徒歩圏内ですので、ぜひ立ち寄ってみてください。
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5.金沢海みらい図書館
パンチングウォールが印象的な建築で、「世界で最も美しい公共図書館25選」に選ばれました。外壁に約6000個の丸窓を設けた斬新な建物デザインが国内外で注目されています。大野町からは、車で10分以内で到着します。
バスをご利用の方も、中橋に帰る途中のバスで途中下車すると立ち寄れますよ。もし午後に時間の余裕があれば立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
6.まとめ
金沢を大好きな市民の一員として、今だからこそ近場を旅するローカルツーリズムを楽しんでみて欲しいと思いこの記事を書きました。地元とあなどることなかれ、実際に足を使って巡ると、素晴らしい体験ができると思います。いつかこのコロナウィルスが終息した際には、地元自慢をしながら県外の方を案内してみませんか^^
写真提供 金沢市観光協会 金沢旅物語
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発酵食美人調味料
SHOP MANAGER
店長:山本晴一
地元の酒造会社で修業を積んだのちに家業の「株式会社ヤマト醤油味噌」に入社。
修業時代の吟醸酒づくりにヒントを得た生の醤油「ひしほ醤油」を日本で初めて完成させた。
以来、フランスの三ツ星レストランをはじめ欧米の百貨店からも引き合いを受ける。
その後現在にいたるまで“あたらしい伝統食”を数々生み出している。
営業カレンダー
配送休み:土、日、祝日